遺産をめぐる争いの件数は、近年着実に増え続けています。今後も、団塊の世代の一斉退職により、いっそう増加することが予想されます。未だ、遺言の作成件数は7万件程度で、争いのほとんどが、遺言書を書いていなかったことによるものです。
「遺言書は、お金もちがするべき」というイメージをお持ちではありせんか? しかし、たとえ全財産が100万円であっても、それが目の前にあれば欲しくなってしまうのが人間というものです。また、あまり実感は湧かないが、大きな財産を所有しているということもあります。例えば、普段暮らしている家や、死亡した際の保険金などです。実際、何億円という莫大なものではなくとも、人の目を惹く財産というものは、多くの方が有しています。その財産が、自分の死後に遺言書がない場合に、遺族間の争いを招くかもしれないのです。