Ｑ＆Ａ

寄与分とは何ですか？

寄与分とは、共同相続人の中で、被相続人に対して特別寄与していた者がいた場合、その者に余分に遺産を与えて、より公平な遺産配分を実現できるようにするためにあります。たとえば、被相続人には子どもが2人いて、そのうちの一人が被相続人に対して財産の維持・増加、療養介護、労務の提供をしていて、もう一人はまるで手伝わなかった場合に、両方に同じ割合で遺産を分配しては、公平ではありません。そこで、そのような寄与によって維持ないし増加されたであろう財産を計算し、その分を特別な寄与をした者に与えようという考え方です。寄与分は基本的に共同相続人全員で行いますが、まとまらない場合は家庭裁判所に調停や審判の申し立てをします。尚、寄与分を受け取る権利があるのは、法定相続人に限り、内縁の妻や事実上の養子はどんなに寄与をしても受け取ることができません。